ご要望がございましたので、令和最新版フレーム補間性能比較やってみました(笑)。

いやまあ、Magpie的なアップスケーリングツール「Lossless Scaling」がフレーム補間機能(LSFG)も搭載したのでいつかはやらなくては思っていたので丁度良い機会でした。




・AMD Fluid Motion(RDNA版&VEGA版)
・Lossless Scaling(LSFG 2.1)
・RIFE(V4.15 lite)

ご要望的にはFluid MotionのRDNA版(RX7600)とVEGA版(Ryzen 5600G)の挙動の違いを知りたいとのことでしたが、界隈では主要な補間フィルターもついでに混ぜて比較。その結果が下記動画になります。




一枚絵の縦横に流れる単純なスクロールに関しては、Fluid Motion(VEGA)が滑らかで優秀ですね。RDNA版のFluid Motionは2倍までのフレーム上限があるので、他が24fps→60fpsのなか、24fps→48fpsということもあり、ちょとカクツキます。

動きの激しい複雑なシーンはRDNA/VEGAどちらも苦手で、破綻したフレームが目につきやすいです。特にRDNA版は顕著かなと。24fps→60fpsのVEGA版はほぼフレーム枚ごとに全部補間されてますね。前後フレーム透過ブレンドや溶けたブラー的な補間具合。

Lossless Scaling(LSFG 2.1)はフレーム補間に参入して日が浅いので、まだ癖のある補間具合が目立ちます。スクロールは上手く処理できないところもちょいちょいあり。こちらもフレーム枚ごと全て補間する仕様のうえ、なにかしら中割的なものを作ろうとしてる感のあるフレームを吐きますので、ヌルヌル具合は一番あるかなと。

RIFE(V4.15 lite)はAIによるフレーム補間。本来のRIFEは実時間の数倍〜数十倍かかるフィルターなんですが、軽量化してリアルタイム動くよう簡略化されたものになります。

開発頻度も高く界隈では一番熱いフィルターですので安定感がありますね。激しく複雑なシーンはそもそも無理に補完せずとも動きがありますし、アニメーターが意図して作画したキレも殺しかねないのでそこは無理せず補間せず、ゆるく動作するシーンなどは積極的に補間するというようにメリハリがあります。「うわっ、きもちわるっ」というような嫌悪感がでるほど不自然なヌルヌル場面がないのでフレーム補間の画が苦手な自分も普通に楽しめるレベルです。

そして、破綻した目立つアーティファクトがほぼほぼ見られないのでどんなジャンルのアニメが来ても安心して視聴できるかなと。アニメ好きな開発者が日々調整してるんだろうなと感じられる出来。問題があるとすれば、圧倒的PC負荷(笑)。ハイエンドクラスのGPUのフルパワーを余裕で持っていきますので、使いどころが悩ましい点でしょうか。

フレーム補間のサンプル一例を下記にアップしておきます。オリジナルはAフレームとBフレームの2フレームで表現。そのA-B間を埋めるように補間されてる様子です。


フレーム補間ALL-01


Fluid Motionは補間オブジェクト対象の外に溶けかかった細切れの残像を残してしまうことで、ノイジーな印象になりがちなのが分かるかなと。

Lossless Scaling(LSFG 2.1)は元素材を溶かし尽くしてでも中割フレームを作ろうとするせいで、ヌルヌル感は強い反面、本当に補間対象がヌルヌルに溶けてしまうのが違和感の原因でしょうか。

RIFE(V4.15 lite)は補間対象を大幅に崩さず極力維持したまま補間フレームを作るので自然な感じで視聴ができるのだと思います。

何かのご参考になれば幸いです。